§4 指数関数と対数関数
 
4.指数関数とそのグラフ

y=2xのグラフ

指数関数を書こう
 前の章では,指数を実数まで拡張しました。ここでは,その関係をグラフにします。関数 y=ax においてa を 底 とする 指数関数といって,今後,0,a1 と約束しておきます。
 
 では,具体的に,2を底とする指数関数 y=2x のグラフを書くことにしましょう。指数関数に限らず,一般にグラフを描くには,基本的に,適当に定義域(xの変化する範囲)を決め,その範囲に対する値域(yの変化する範囲)を記入していけば簡単に描くことが可能です。
 
 それでは,描くことにしましょう。
 
 step1.まず,x に適当な(原点付近の)整数値(-3〜3)を代入し,その点を,プロットします。

 step2.次に,それらの点をなめらかにつないでいきます。

 右上に,そのグラフの手順が示され,その下では,実際にグラフが書き込めるようになっています。この書き方は,指数関数に限らず,あらゆるグラフ作成において,基本となる手順なので,しっかり覚えておいて下さい。

 「指数関数を書こう」では,自分でグラフを書いて下さい。書き方は,チョークボタンを押し,マウスをドラッグすることにより描くことができます。また,消去したいときは,黒板消しを押しマウスをドラッグして下さい。実際の,グラフを見たいときは,したのボタンを押すことにより見ることが可能です。
 
 右上の「指数関数を書こう」でも分かるように,指数関数には次のような性質があります。

 以上が,指数関数のグラフの特徴です。次に,これらのことを用いて,応用問題にチャレンジしてみます。今のうちに,もう一度見直しておくことにしましょう。

 では,まず,y=ax のグラフの値域が正である性質,つまり,性質1を利用する例題に挑戦してみましょう。

例題1 次の方程式を解け。(次のような方程式を指数方程式と呼びます。)


[解答]性質1利用します。
(1) 関数 y=3x は,右の図のように,すべての実数 x について,値域は y>0 となります。このことに注意し,t=3x とおくと,与式は,

 このことより,t=-1,9 となります。ところが,t>0 なので,t=9 となり,よって,3x=32 .ゆえに,x=2 となります。
 
(2) (1)と同様に考えます。t=2x とおきます。すると与式は,

 このことより,t=1,4 となります。このとき,ともに,t>0 を満たすので,t=1,4.よって,2x=1 のとき,x=0,また 2x=4 のとき x=2 となります。

練習問題1 次の方程式を解け。


 次に,単調に増加・減少するという性質2を,不等式へ利用してみることにしましょう。

例題2 次の不等式を解け。(次のような不等式を指数不等式と呼びます。)

[解答]


(1) 関数 y=2x を考えます。この関数のグラフは,左図のようになります。また, であることに注意すると,

であり,単調に増加する関数なので,指数に着目すると,x > -3 となります。
 


(2) 関数 y=5x を考えます。この関数のグラフは,左図のようになります。また, であることに注意すると,

であり,単調に増加する関数なので,指数に着目すると,2x > -3 となります。つまり,x > -1.5 となります。
 


(3) 関数 を考えます。この関数のグラフは,左図のようになります。また, であることに注意すると,

であり,単調に減少する関数なので,指数に着目すると,x -1.5 となります。
 
 (3)が少しややこしいですが,不等号の向きに注意して,よく考えてみて下さい。

練習問題2 次の不等式を解け。

 
 最後に大きさ比べを紹介しておきます。どの値が大きか,調べることにしましょう。もう少しですから,続けて行ないましょう。がんばって!!。

例題3 次の各組の数の大小を調べよ。

[解答](1) まず,それぞれの数を指数の形で表すと, となります。関数 y=2x を考えますと,これは,単調な増加関数なので,指数が大きくなればなるほど,y の値は増加します。したがって,指数の大きさを比較しますと, となるので, となります。
(2) (1)同様に,それぞれの数を指数の形で表すと, となります。このようなとき,底が異なりますから,簡単に比較することができません。したがって,このようなとき,指数の分数の分母をなくすため,各数を6乗してやります。すると, となります。つまり,23, 32, 6 となり,比較することが可能になります(6乗というのは,指数の分数の分母の最小公倍数となっているのです)。つまり,6<8<9 となるので, となります。
 では,このことに関する練習問題で締めくくることにしましょう。

練習問題3 次の各組の数の大小を調べよ。

 いかがでしたか? 最後は,なんだかややこしくなってきたみたいですが,よーく考えてみるとそんなに多くの性質を利用しているのではないことに気がつきます。落ち着いて考えてみて下さい。