§3 積分法

3.定積分の基礎

 不定積分は,理解できたでしょうか? 記号は少々ややこしいですが,行なっていることは単純なことなので,ゆっくり理解するとよいでしょう。しかし,この章では,不定積分が分かっていないと困りますので,不十分な方はもう一度戻って理解してみて下さい。

 関数 y=f(x) の不定積分の1つを F(x) とし,それに積分定数 C を加えたものを,G(x) とします。つまり,これを記号で表しますと,

とします。このとき,2つの実数 a,b に対し,G(b)-G(a) の値を考えましょう。

 すると,G(x)=F(x)+C であるから,

となります。このように,不定積分で求めた式へ2つの値を代入し,その差を取りますと,とても便利なことに,積分定数 C に全く関係しない値となります。

 この値,F(b)-F(a) を,

と言って,

と書きます。また,F(b)-F(a) を記号 で表す。まとめておきましょう。

 まだ,これがどのような意味を持つのか,全く説明していませんね。結構,これが役に立つのです。今回,とにかく計算できることが目的なので,もう少しがまんして下さい。
 
  の値を求めることを,

といい,

 さあ,これで準備が整いました。実際に,定積分を行ないましょう。

例題1 次の定積分の値を求めよ。

[解答] 上で説明したように,積分定数 C は差をとるために消えてしまいますので省略します。

 いかがですか? 注意深く計算すると,簡単ですね。ここで,もう一度,定積分の方法を左の例でおさらいしておきましょう。

 
 以上で,積分の方法関係は終わりです。とにかくどのように定積分を行なえばよいか,分かって頂ければ今のところそれで十分です。これに関連した公式や,意味については次の章で考えていくことにしましょう。これで,この章は終わりにします。