§3 積分法

1.不定積分

 もう一度,微分法の単元を思い出して下さい。f(x)=x3,f(x)=x3-2 をそれぞれ微分しますと,f'(x)=3x2,f'(x)=3x2 となります。



 それでは,逆を考えましょう。つまり,ある関数 f(x) がありまして,その関数を微分しますと,f'(x)=3x2 となりました。その時,もとの関数 f(x) はどのような関数となるのか,求めることにします。



 f'(x)=3x2 となったのですから,f(x) は果たして,f(x)=x3,f(x)=x3-2 となるでしょうか? 明らかにこのようになるとは限りませんね。どうしてかというと,f(x)=x3+1,f(x)=x3-5 であるかもしれません。なぜこのようなことが起こったのかというと,定数項を微分すると,すべて 0 となるからです。

 したがって,もとの関数は一つに定まらなく,それら定数をすべて統括して,記号 C で表し,

と表します。C は constant(定数) を表し,積分定数と呼ばれます。また,新しく,f(x) から生成された関数(上の場合だとf(x)=x3+)を求めることを,不定積分といいます。

 一般に,f(x) の不定積分の一つを F(x) とすると,f(x) の不定積分は,

となり,これを,新しい記号で表現しますと,

となります。上の式で, を「インテグラル」と呼びます。これは,足し算の親分だと考えておいて下さい。また,dxも新しく出てきておりますが,今のところ,おまじないだと思って付け足しておいて下さい(意味の説明は後で行ないます)。この,F(x) を求めることを積分すると言います。
 
 上の関係を言葉で表現しますと,

ということになります。



 話が,少しややこしくなってきました。でも,本当に簡単なことを言っているので,理解して下さい。そのため,右の,トレーニングマシーンを作ったので,行なってみて下さい。説明を読むより,早く理解できると思います。
 
 不定積分の意味はともかく,とにかく求めることができれば,この単元はそれで良いです。

例題1 次の各式の不定積分を求めよ。

[解答](1)は「微分すると1になった。もとの関数は?」と考えて下さい。すると,積分して,1になる関数は,xですね。しかし,それだけではありません。x+1 も x-3 もみんな,微分すると x となります。したがって,x+定数 となりますから,それを記号 C を用いて,x+C (Cは積分定数) となります。これを次のように表現します。

(2)(3)も同様に考えてみますと,

検算ができますので,答を微分してみましょう。

 これから,Cを積分定数と決めて断りなく利用することにします。

 では,一度,自分で練習してみましょう。

練習問題1 次の式の不定積分を求めよ。

 いかがでしたか? このように考えていくと,何か一般的な法則が見えてくるはずです。それを,次の章で紹介しましょう。