§1 2次関数

3.2次関数のグラフ(2)
 2次関数 y=a(x-p)2+q は,頂点 (p,q) 軸 x=p の放物線を表すことを,前の章で学習しました。たとえば,y=(x-2)2-2 という関数を考えますと,これは,頂点 (2,-2),軸 x=2 の放物線を表しています。とても分かりやすいですね。このような式の形を,標準形 と呼びます。

 ところが,この標準形をいったん展開してしまうと,

となり,頂点も軸もさっぱり分からなくなってしまいます。このような式

の形を,一般形 と呼びます。同じ式でも,展開しただけでこのようになってしまいます。したがって,このような式を,標準形の形にまで変形していきます。そうすることにより,どのような放物線のグラフも描くことができますね。少々めんどくさいですが,このことについて勉強しましょう。でも,展開できたのですから,必ず元の形に直せるはずです。



 では,上の例 y=x2-4x+2…@ を用いて説明していきましょう。

 まず,私たちは (x-p)2 という形(完全平方の形)を作りたいのですから,この式を展開して構造を見てみましょう。

このとき,第2項の x の係数 -2p は,常に展開する前の定数項 -p の 2 倍になっていることに気が付きます。@式の場合 x の係数 -4(=-2p) に着目すると,p に相当する数は,その半分の 2 となることが分かります。よって,少し強引ですが,とりあえず,@式の x2-4x は (x-2)2 に関連しているといえます。ところがそうはうまくいきません。なぜなら,

となってしまいます。これでは,x2-4x とはなりません。ですから,22の分を引いてみます。そうすることにより,

となります。ゆえに@式は

標準形への手続き



と書けます。この流れを図で示しますと,左図のようになります。この方法を理解しておくだけで,いろいろな2次関数の問題に挑戦することができます。

 要約すると,x を含む項と,x を含まない項(定数項)に分離し,まず x を含む項だけを強引に完全平方の形にすることです。

 徐々に応用問題に挑戦しておくことにして,@のような一般形の関数を,標準形に直すことに専念してください。

 左の図では,x の係数のところに2桁の整数値(-99x99)を入れ(マウスをそこでクリックすると,文字が入れられるようになっています),最後にリターンキーを押してください。いろいろな式の変形が見られます。

 では,いろいろな2次関数の,頂点と軸を求めることにしましょう。

練習問題4 次の関数の頂点と軸を求めよ。

 
 それでは,次のように x2 の係数があるような場合の対策を考えましょう。

例題4 次の関数

の頂点と軸を求めよ。
[解答] このような場合も x に関連するところだけを,考えればよいです。つまり,-2x2+8x を完全平方の形にしましょう。

したがって,頂点 (2,3),軸 x=2 の放物線となります。

練習問題5 次の関数の頂点と,軸を求めよ。

 どうでしたか? うまく解けたでしょうか。上の練習問題のAでは,完全平方をしなくても頂点を求めることができますね。というのは,y=0 のときの x の値が,x 軸との交点を表しているということに気が付けば,放物線のグラフが軸に対して,左右対称であるので,その中点を求めればよいのです。上の場合では,

となる x の値は,x=2,-4 となり,x 軸との交点は,(2,0),(-4,0) となります。よってその中点は,(-1,0) となりますので,頂点の x 座標は -1 と容易に求めることができます。

 最後の事がらは,次の章で詳しく説明します。次に,放物線のグラフを書くことにしましょう。