§1 2次関数

2.2次関数のグラフ(1)

 2次関数のグラフは,放物線とも呼ばれ,ボールを遠投したとき描く曲線のような形をしています。その曲線を式で書くと,y=ax2 (a0) の形に書かれます。この章では,この曲線について,前の章で学んだ平行移動を行なうことにします。

 まず,y=ax2 の性質と,これから使う名称について説明しておきます。

 a は 0 以外の適当な数ですが,この値によって,グラフの特徴が異なってきます。どのような特徴かといいますと,左のグラフを見てください。

y=ax2 のグラフ



 左のグラフを見て,3つの特徴があることが分かります。グラフを見て考えてください。

ということに気が付きます。特徴1については,x が実数であるため,x20 であるから,a>0 のとき,ax20,a<0のとき,ax20 となるからです。また,特徴2については,|a|(絶対値a)の値が大きければ大きいほど,変化する量が大きくなることから理解することができますね。

 また,特徴3の対象軸のことを軸,軸と放物線の交点を頂点と呼びます。この2つの名称は,今後よく出てくる言葉なので覚えておきましょう。

と呼びます。

 さて,ここまであつかった2次関数は,y=ax2 という形をしていましたが,ここで,y=ax2 をもっと一般的な形,つまり

へ拡張し,今後,この形のグラフや性質について調べていくことにしましょう。そこで,次のような目的に基づいてお話をすることにします。

この単元の目的


 最初に,上の一般の形の2次関数のグラフを書くことができるようにしましょう。そこで,y=ax2 のグラフの平行移動について,考えてみることにします。そこで,前の章で学習した,平行移動の方法を用いてみることにします。

例題3 y=2x2 のグラフを x 軸方向に 2,y 軸方向に 1 平行移動してできる曲線の方程式を求めよ。

[解答] 前の章で行なった平行移動の方法を用いてみます。

y=2x2 上の任意の点を (x,y) ,平行移動を行なった後の点を (X,Y) とします。すると,

となります。よって,古い座標を新しい座標で表すと,

となり,この関係式を y=2x2 へ代入すると,

よって,求める曲線の方程式は,Y=2(X-2)2+1 となります。ゆえに,平行移動した後の曲線の方程式は,y=2(x-2)2+1,すなわち,頂点 (2,1),軸 x=2 の放物線となります。

 放物線 y=2(x-2)2+1 をよく見て見ますと,この式の中に頂点 (2,1) の座標が表れています。

 上の結果を,実際,右のグラフをマウスを用いて確かめてみましょう。

一般に,次のことが言えます。

練習問題3 次の関数の頂点と軸を求めよ。


この結果を用いて,いろいろなもっと一般的な放物線の頂点や軸を求めてみましょう。