[ 編集者:神学部 ]
神学部は、「キリスト教の伝道に従事すべく選ばれた者を鍛錬する」(関西学院創立時制定の「憲法」第二款「目的」) ことを理念とし、これに則って、キリスト教神学の基礎と専門領域双方の教育を行います。その目標とするところは、人間を自然と社会、思想と文化との関わりにおいて考察し、そこにある問題を探り出し、今日における生の意味や生きることの規範を見出して、それをキリスト教の福音に基づいて広く他者に伝え、社会に奉仕する人材を育成することにあります。
神学部の専門領域は、伝統的なキリスト教神学と、これらと密接な関連をもつ学際的研究領域から成り立っています。現在、本学部ではキリスト教神学を聖書学(旧約聖書学・新約聖書学)、歴史神学、組織神学(宗教哲学を含む)、実践神学の4分科に構成しています。
2004年度から、神学部設立の理念をより拡大し、社会の要請に応えることを意図してコース制を導入し、関西学院創設以来の使命である伝道者養成をさらに充実させた「キリスト教神学・伝道者コース」と、新たな展開を目指した「キリスト教思想・文化コース」を開設しました。
「キリスト教神学・伝道者コース」は「伝道者養成」という神学教育の伝統を受け継ぐものであり、学術的な研究を深めると共に、より実践的なカリキュラムを通して、キリスト教の伝道者としての深い専門知識を身につけることを目指しています。本コース並びに大学院を修了したものは、本学部に教職養成を委嘱している日本基督教団の(補)教師検定試験における一部試験免除を受けることができます。
新しく開設された「キリスト教思想・文化コース」においては、「生きたキリスト教」の中でキリスト教を思想や文化といった切り口で学ぶ可能性を提供し、学生の多様な関心に応えています。総合大学の利点を生かし、学問領域の枠を越えて、キリスト教と他の分野との対話がなされるカリキュラムも用意されています。
2つのコースが開設されましたが、そのどちらも、少人数教育による基礎教育を重視しています。第1・2学年にしっかりとしたキリスト教の基礎知識を身につけることにより、第3学年以降はそれぞれの関心に従ったテーマについて研究を進めていくことができます。フィールドワークを通して、社会の実情に触れることによって、キリスト教との対話の中で実践的課題を深く追求できます。また、ギリシャ語、聖書ヒブル語、ラテン語などの古典語の授業も充実しており、これらの言語を通して古代の社会と出会うことができます。徹底した少人数教育を通して、学生の個性を重んじ、全人的教育による対話能力の育成を目指して、教員と学生が互いに刺激を与えあう教育と研究の機会を提供しています。
神学部で学ぶみなさんがキリスト教に関する知識をしっかりと身につけると共に、関心のあるテーマの研究を深めることによって、将来歩むべき道における一つの視座を獲得し、自分らしい生き方を見いだしてくれることを願っています。
神学部の教育目標および人材育成の目標は以下のとおりです。
1)基礎学力の錬成
キリスト教に関する基礎的な知識を修得する。
2)全人的教育による対話能力の育成
少人数の授業によって、学問研究の基礎を学ぶと共に、人間関係を築き、担当教員との人格的なふれあいを通して、 人格の陶冶を目指す。
3)健全な社会人の育成
キリスト教全般にわたる基礎知識に裏打ちされ、しかも、現代の社会と人間に対する洞察力を持ち、明確な人権意識を持って、 柔軟に思考することのできる専門的職業人を育成する。