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総合政策研究科博士課程後期課程設置にかかわる基本認識と視座

[ 編集者:大学院 総合政策研究科 ]


1.自然と人間、人間と人間の共生関係

 世界は今、激動の時を迎え、これまで人類が予想さえしなかった深刻な事態に直面し、その対応に苦悩している。地球規模での環境破壊と汚染の拡大、飽食と飢餓の同時進行、平和と人権の危機、等々にみられるように、自然と人間の共生、人間と人間の共生に亀裂が生じ、それをどのように修復するかが問われている。こうした課題に応えるためには、相互に関連している諸問題を個別に把握して対策を立てるだけでは解決が困難である。人間社会のあり方をより包括的・総合的に理解するためには、以下に述べるような視座が不可欠となる。
 人間社会は、自然と人間、人間と人間のあいだで相互交換的に成立するエコシステムによって支えられており、このエコシステムの均衡が破綻すると、人間社会の存立そのものが脅かされることになる。ここに、エコシステムの再均衡化をいかに図るかが課題となるが、この問題を解明・解決するにあたっては、 (1)人間社会にとって外延的な自然環境、(2)そのなかで人間社会がつくりあげる人工環境としての社会経済システム、そして(3)その人間社会において歴史的に形成される言語・文化の体系、といった諸要素から成るエコシステムの三層構造を、相互にますます浸透の度合いを強めつつある重層的な全体像において捉えることが必要である。


2.ヒューマン・エコロジーを視座とする学際的アプローチ

こうした基本認識のもとに、総合政策研究科では、ヒューマン・エコロジー(人間生態学)を基本的視座に据え、これに政治学、経済学、法学、経営学、社会学、理学、工学など既存の諸科学を総合的に組み合わせる形で学際的なアプローチをとることを特徴とする。ここでのヒューマン・エコロジーとは、人間社会を自然環境との相互関係のもとに捉え、両者を媒介する技術、社会経済組織、行動様式、価値体系、言語体系などを相互に関連づけて分析し、自然と人間、人間と人間の共生関係を明らかにしようとする、総合性の強い学際的な学問領域である。



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